- 関東
- 東京都
東京都立立川国際中等教育学校
東京都立川市にある、男女共学校「東京都立立川国際中等教育学校」は平成20年の開校以来、国際社会に貢献できるリーダーの育成を目指し、語学力や国際社会で生き抜くために必要な国際感覚を育む教育に取り組み、東京都教育委員会によりGlobal Education Network 20(GE-NET20)の指定を受けています。
今回は、同校の副校長である長田先生にお話をお伺いしてまいりました!

海外研修プログラムの特色
同校の海外研修プログラムは国際交流のみならず、学ぶべき内容を明確にした研修テーマを設けています。
「シンガポール国立大学リーダー研修」では、多文化交流を通してリーダーシップを養います。
「カンボジア・ボランティア巡検」では、現地の病院を訪れ、入院している子どもたちや病院スタッフと交流するなど、ボランティアマインドを学びます。
令和7年度より実施予定のアメリカでの研修プログラムではサイエンスをテーマとして宇宙工学を学び、大学や研究所を訪れたり、航空機の製作に関わるワークショップに参加したりする内容になるようです。
同校の海外プログラムは、単に英語力を伸ばすということだけではなく、英語で何を学ぶかという点を大事にしています。
同校では、6年間の中で一度は海外に行く経験をしてほしいという考えのもとに、5年生(高校2年時)は全員が「オーストラリア・スタディツアー」に参加します。
ホームステイは1家庭2名ずつ滞在し、そこから現地の高校や大学で授業を受け、現地の環境を活かしたフィールドワークにも取り組みます。

英語を活かせる学校行事・取り組み
同校は、各学年の約20%が海外帰国生および、在京外国人生徒で構成されており、日本にいながら国際的な環境で学べる学校となっています。
東京都が実施している国際交流プログラム「東京体験スクール」を活用して、留学生を同校に招き、1週間授業や学校生活を共にします。また、ホストファミリーとして留学生を受け入れる生徒もいます。
令和6年度はエジプトのような母国語を英語としない国からも留学生の受け入れを行い、英語を学び獲得していく努力する気持ちを分かち合えるように計らっています。
同校では、クラスに男女各2名「国際交流委員」がいて、留学生受け入れの際のサポートなどを同生徒が中心となって行っています。
「国際交流デー」は、国際交流委員会が主催する海外研修の経験や成果を発表し、共有する機会となっています。

立川国際が求める生徒像とは
同校の帰国生と在京外国人の生徒には、海外生活の経験を活かし、多様な価値観を共有してほしいという思いがあります。
そのため、同校のクラスは海外帰国生・在京外国人生徒枠で入学した生徒と一般枠で入学した生徒と混合のクラスにしています。
海外のさまざまな生活環境におかれた帰国生にとっても、国際的価値観を学ぼうとしている同校の生徒たちの中で学ぶことは、日本の教育に慣れていく場としても良い環境と言えます。
帰国生、一般生双方で協働し、競争し合いながら学びを深めてほしいとのことです。
国際教育は、中高生に留まらず附属小学校でも行われています。共同施設となるラーニング・コモンズでは、生徒による小学生への英語・ドイツ語・中国語など、さまざまな言語で絵本の読み聞かせが行われています。生徒たちも小学生への読み聞かせを通して外国語に親しむ、良い機会となっているとのことです。

また、同校の生徒の全体的な印象をお聞きしたところ、「とにかく真面目な生徒が多いです」と長田先生は言います。
教科書は隅々まで学び、どんな授業でも手を抜くことはしない、目の前にある課題に対して実直に取り組む生徒が多いとのことです。
ラーニング・コモンズや中高と附属小学校をつなぐ渡り廊下には、小中高で行われた日々の学習活動の掲示が張り出されています。
同校には、あらゆる学びに真剣に取り組む生徒同士が刺激を受け合っている環境がありました。

学校名:東京都立立川国際中等教育学校
所在地:東京都立川市曙町3-29-37
TEL:042-524-3903
最寄り駅:JR立川駅・多摩都市モノレール立川北駅